is: 2007年12月アーカイブ

株主優待・飲食関係


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航空会社や鉄道会社などの運輸関係と並んで、株主優待のもうひとつの華と言われるのが飲食関係です。外食産業は私たちの日常生活に大きく関わりがありますから、それらの企業の優待となると生活に直結したものが多く、大変魅力的です。
別の項で筆者の経験をお話しましたが、居酒屋チェーンを経営するワタミの株主優待は非常に有名です。最低売買単位である100株を保有していると1000円の優待券が6枚もらえます。要するに6000円分の飲食券がもらえるわけです。ワタミが経営する居酒屋「和民」は安いので、1回飲みに行ってもひとり頭の飲食代金はせいぜい2000円程度です。そこから1000円割引になるのですから、非常に安く飲食が出来ることになります。これは分かりやすい優待なので、この優待を狙ってワタミの株主になる人も実際に居ますし、ここでもらえる優待券は金券ショップでも人気が高いそうです。
同様に安い中華料理店を展開する王将フードサービスも株主優待で優待食事券がもらえます。先ほどの和民も安い居酒屋ですが、こちら王将はさらに安いことで知られています。王将は京都に本拠地があるということで、元は京都の下宿大学生向けに安い中華料理店を開業したのが始まりですから、餃子1人前180円という安さは今も変わりません。そんな王将の株主優待では100株保有で食事券1000円分がもらえます。王将で1000円飲食しようと思うと本当にお腹が一杯になりますが、さらにこの株主優待ではお店で飲食しない人のために生ラーメンセットと引き換えるのもOKだそうです。さすがは王将です。
次に和洋多彩な業態を展開するグルメ杵屋。ここは若干大盤振る舞いで自社店舗の5000円食事券を年2回、さらにアンケートに回答するとさらに年2回5000円食事券が送付されます。つまり、最大2万円分の食事券がもらえることになります。グルメ杵屋は関西を拠点にしているので、店舗は関西もしくは首都圏にしかありません。近くに店舗がない株主の場合は本社にこの券を送付すると、自社製品の詰め合わせが送られてくるそうです。
最近街で見かけることが多くなったスターバックスコーヒーも上場企業です。「スタバ」にもちゃんと株主優待はあります。スターバックスは言わずと知れた喫茶店チェーンですから、株主優待もドリンク券です。最低売買単位で2枚のドリンク券がもらえます。スターバックスのコーヒーは意外に安くないので、2枚のドリンク券は金銭にして2000円近い価値があると思います。
多角的な外食チェーンを展開するゼンショー。社名はあまり知られていませんが、「すき屋」「ココス」「ビッグボーイ」という店名はよくご存知だと思います。このように多角的に展開している企業の場合は株主に提供される優待券も用途が広くて楽しそうですね。100株保有で3000円分の優待券がもらえますが、「すき家」で牛丼を食べようと思うと消費するのに時間が掛かりそうです。

流通業の株主優待


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私たちの生活に深く関わりがある流通業の株主優待はどうでしょうか。運輸関係は株主優待の華と言われますが、それらの交通を必要としない人にとっては無用の長物です。ですが流通各社となるとスーパーや百貨店など、身近に利用する機会が多いので株主優待にも自ずと関心が高くなります。
まずは流通業界の超大手、イオンです。イオンではオーナーズカードという制度が設けられており、新規に株主となった人にはこのカードの申込書が送付されます。オーナーズカードに申込みをした人は半期にイオングループ各店で100万円以上の買い物をした場合、保有株式数に応じてキャッシュバックされます。最大7%なので、100万円買い物をした場合は7万円が支払われます。半期と言うと6ヶ月です。6ヶ月で100万円もの買い物というのは条件が厳しいと最初思いましたが、イオングループのお店は全国各地にありますし、1ヶ月に換算すると10万円台ですからそれほど高いハードルでも無さそうです。
次にダイエーはどうでしょうか。勝ち組のイオンに対して負け組と言われるダイエーですが、ちゃんと株主優待もありました。ダイエーも株主として登録されると優待カードが発行されます。このカードを提示して買い物をすると5%の割引となります。保有株式数が多くなると適用される上限金額が上がるようになっています。
スーパーの次は百貨店です。まずは業界首位の高島屋から。高島屋の株主優待も買い物に対する優待がメインとなっています。株主だけが持っている優待カードを提示すると買い物価格から7%割引となります。ここまでならスーパーと大差はありませんが、ここから先が百貨店は少し違います。百貨店には美術館などのイベントスペースが併設されています。百貨店の株主優待はこれらの施設に無料で入ることが出来る優待券も提供されます。このあたりに商品を売るだけではない、という百貨店の考え方が垣間見られます。同様の優待は三越にもありました。
スーパーや百貨店のように何でも取り揃えている小売店に対して、特定の商品に特化した専門店でもユニークな株主優待があります。例えばメガネ専門店の愛眼。100株以上の保有でメガネ、フレームが50%引きで買えます。メガネに関係の無い人や、これだけを見た人は「なんだそれだけか」と思われるかも知れませんが、最近のメガネはまさにピンキリで良いものはかなり高額になりますから半額になるというのは非常に大きいです。また、愛眼の株価から算出すると、この優待を受けるのに必要な投資金額は6万円少々です。6万円の投資で高級メガネが半額となると、意外にメリットは大きいのではないでしょうか。

業種別の株主優待と、その魅力


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実際に業種別にどんな株主優待があるのか、その魅力について見てみましょう。最近では企業が株主優待を重視する傾向があり、個人投資家も株主優待を利回りのひとつとして見ている傾向があります。以前は単なるオマケとしてしか認識されていなかったので、企業も投資家も大きく意識が変わったことになりますね。
それではまずは運輸関係について見てみましょう。JALやANAといった航空各社は何と言っても株主優待の「華」です。航空会社なので航空運賃に対する優待がメインとなります。両社とも50%引きとなる割引券を発行しており、それが保有株数に応じて提供されます。また、航空会社は各地に直営のホテルを保有していますので、それらのホテルに優待料金で宿泊できるサービスもあります。よく飛行機に乗る、また旅行をするという人は優待狙いで株主になってもメリットがありそうです。
運輸関係で次に挙げられるのはJR。JRは全国に地域会社がありますが、その中で上場しているのは東日本、西日本、そして東海です。どれも鉄道事業が本業なので共通して割引乗車券が提供されます。この割引券を使うと、それぞれの鉄道に乗車する際に割引価格が適用されます。JR東海以外は保有しているホテルや百貨店、レジャー施設の優待利用券も保有株数に応じて提供されます。
次にJR以外の私鉄各社はどうでしょうか。私鉄は首都圏と関西圏に集中しているのでそれらの地域で見てみることにしましょう。JRと同じく、私鉄各社も考え方はだいたい同じです。自社の路線に乗車できる優待券を保有株式数に応じて提供すると言うのがメインですが、関西の私鉄では一部に全線乗車証なるものがもらえるところがあります。筆者が見た限りでは近鉄と京阪にその制度を見つけることが出来ましたが、もしかしたら他にもあるかも知れません。全ての私鉄が共通して行っているのは優待乗車券ですが、これらは1度使ったら終わりです。ですが全線乗車証は有効期間なら何度も使えるということで、要するに全線乗り放題券です。対象となる株主はかなり保有株式数の多い人に限られますが、大口の株主に対しては自社の鉄道運賃を一切いただきませんという姿勢なのでしょう。
飛行機、電車と来れば次は船です。船便を運行している企業の株主優待はどうなっているのでしょうか。伊豆七島を運行している東海汽船や佐渡島便の佐渡汽船、大阪から四国・九州を結ぶ関西汽船などを調べてみました。これも各社だいたい共通していて、自社の船便に乗船できる優待券が提供されるというものでした。割引率はおおむね30%から40%程度です。

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